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なんとなくな日常と気のむくままの創作雑記

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ハリー・ボッシュを追いかけろ

 放置しすぎたかと思ったけれど、そうでもなかったかな。半月ぶりの更新は通常頻度でした(苦笑)。

 実は別処でもういっこ別のブログを立ちあげていて、近ごろはそちらのほうにかまけています。去年、ブログの引越しを考えていた時期に(けっきょくやめたのだけれど)、試しに取得したまま使っていなかったアカウントがいくつかあったので、そのうちのひとつを利用して透析日記をはじめてみました。って、ほとんど愚痴なんだけど。

 それはさておき、今回は珍しく本の話を。

 Amazonのマーケットプレイスでマイクル・コナリーの文庫を5冊ほど注文した。安いものは1冊18円、高いもので256円。普通に送料のほうが高いです(苦笑)。3冊で配送料無料のネットオフも考えたのだけれど、送料を入れてもこちらのほうが安かったので。でも本当は、送料よりも本にお金をかけるほうが気分的にいいよね。

 マイクル・コナリーというのはアメリカの著名な探偵・犯罪小説家で、刑事、FBI捜査官、記者、弁護士を主人公にしたシリーズものを書いています。本国では相当な人気らしく、小説の発売前に映画の版権が売れてしまうほど。日本でも出すもの出すもの早々に翻訳出版されているので、やはりけっこうな人気なんだろうと思います。訳はほとんど古沢嘉通さん(大御所!)ですね。

 私が彼の作品を知ったのはつい最近のこと。妹の影響で長らく犯罪小説を読みあさってきたけれど、リーガルものがメインだったせいか、コナリー作品はレーダーから外れていたみたい。2009年に初の弁護士ものが邦訳されてから、ようやく探知圏内に入ってきた感じでしょうか。といっても、見つけてくるのは妹で、薦めてくれるのも妹なんだけど。本に関しては相変わらず他力本願です。

 その他力本願の私がなぜ自分でコナリーを買うはめになったかというと、妹が刑事ハリー・ボッシュを主人公にしたシリーズにはあまり興味がないと言いやがったからです。古本でいいから早く買ってよ、そして、私に先に読ませてよ、と言ったら、「なんでやねん」と怒られた(そりゃそうだ)。仕方がないので、ボッシュシリーズは自分で集めることにしました。

 思いかえしてみればおかしな話で、発端は実は映画だった。去年の夏ごろだったか、妹に「『リンカーン弁護士』の映画、録画したけど一緒に見る?」と誘われて、はて、リンカーン弁護士ってなんだっけかなと。小説だよ、貸したでしょ、と説明された概要は、高級車リンカーンの後部座席を事務所にして、移動しながら仕事をする辣腕弁護士の話。なんか聞いたことある、と思ってしまったのがそもそもの間違いだったのだけれど、そのときは、「ああ、あれか」と思ったわけです。

 で、映画を見た。マシュー・マコノヒー主演で、派手さはないけれど、なかなかよくできていた。しかし、映画を見ても一向にストーリーが思いだせず、いよいよ私の記憶も怪しくなったものだなと思った。まあ、読んだけど内容を覚えていない小説なんて山ほどあるし、今さらですが。とにかくこのときは、この話はたったそれだけのことで、これで終わりだった。

 それが、今年になって妹から、リンカーン弁護士ことミック・ハラーのシリーズ2作目『真鍮の評決』を借りたことで事態は急展開する。読みはじめたら、わりと最初のころにジャック・マカヴォイなる新聞記者が出てきて驚いた。去年、やはり妹から借りて読んだ小説『ザ・ポエット』の主人公だった。『ザ・ポエット』はけっこう印象に残っている作品だった。

 同じ作者とは思わずに読んでいたものだから、この時点で軽くテンションがあがる。クロスオーバーものは大好きだ。もちろん妹は知っていたようだけれど、敢えて言うことでもないと思ったのか、事前には教えてくれなかった。そしてさらに読みつづけるうちに、この作品で重要な役割を果たしている刑事が、同著者の別の人気シリーズの主人公、ハリー・ボッシュだと知った。

 ボッシュシリーズは現在までに14作ほど出ているという。これはもう、読むしかないでしょ。と、次に読む本を決めたはいいのだけれど、その前に問題がひとつ。ハラーシリーズの2作目を読んでいる間、ちらちらと前作の話が出てきて、しかし、これがまた全然ピンと来ない。何があったんだっけ、と腑に落ちないまま読了。半年前に見たはずの映画すら、まるで思いだせなくて愕然とした。

 でも、なんか変だなと思ったんだ。で、自分の読書記録を調べてみたら、なんと、『リンカーン弁護士』は読んでいなかったことが判明。妹は貸したような気がしていた。私も借りて読んだような気がしていた。単にそんな気がしていたというだけで映画を見て、2作目まで読んじゃったという自分のアホさ加減に笑いました。

 そんなわけで、改めてミッキー・ハラーシリーズの1作目『リンカーン弁護士』を手に取り、今度こそちゃんと読みました。読みすすめるにつれ、思いだせなかったはずの映画のシーンが次々に甦ってきた。でも先が読めてしまうほどではなく、イメージはかなりクリアで逆にいい感じでした。頭の中のハラーはしっかりマシュー・マコノヒーの顔をしていたし、映画は原作にとても忠実に作られていたのだと知った。

 そして、ようやくボッシュシリーズの1作目、と思ったら、妹がそれは持っていないと言う。で、上述したような流れになるわけです。今は注文した本が届くまでの繋ぎに、スティーヴ・ハミルトンの『解錠師』という本を借りて読んでいます。これがまたおもしろくてね。聾唖の少年というだけで、主人公の顔は勝手にショーン・バーディ(ドラマ『Switched at Birth』で聾唖の少年エメット役を演じた)になっています。

 次に読む本が決まっているというのは、私にとっては歓迎すべき状況でなにやら嬉しいです。それがシリーズものならなおさら。上下巻ものだったり、1冊が分厚かったりするとなお嬉しい。長く読むうちに馴染んできたその物語の世界にどっぷり浸り、すっかり愛着の湧いたお馴染みのキャラの動きを追っていると、この物語が永遠に終わらなければいい、もっとずっと読んでいたい、なんて思ってしまいます。

 近年は邦ものにも目を向けようと、なるべく積極的に手に取るようにしてきた。どれも普通におもしろかったけれど、やっぱり私は洋ものが好きだなと最近しみじみ思いました。人物の特徴を長々と語るあのタルさ、本筋に関係ないような過去のエピソードまで紹介するあの冗長さ、部屋の調度品ひとつひとつを解説するようなあのクドさ、あれがいいです。最初は確かにじれったいけれど、すらすら読めて、はるかに展開の早い日本の小説よりも、ずっとずっと深いところに入っていけるから、読み終えたときの充足感が全然違います。

 それで今は、これから長い付き合いになりそうなハリー・ボッシュとの時間を、楽しみに待っているところ。海外ミステリはひとつの作品が長くて、たいていが上下巻ものになるところもいい。読者に誰かの人生を語ってみせるのなら、やはりこれくらいの尺はないとね。

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